W-ニッコール3.5cmF1.8（Sマウント）

• 専門店にて整備、調整済のレンズを使用しています。
• 掲載の操作方法はあくまで参考です。詳しい操作方法や注意点ついては、必ず購入した店に確認して下さい。

取り付け時の注意

雑記

レンズ構成

　対称型構成のクセノター型に近いレンズ構成です。全ての凸レンズに新種のランタンガラスを使用し、発売された1956年当時では最も明るい35mmでした。

描写

　抜けが良く、諧調がいいです。ニコンにしては線が細いような気もします。あまり過度な逆光を入れない方がいいと思いますが、入れることである程度柔らかい描写にすることも可能です。

復刻に関して

　S3が2005年に復刻されたのに併せて、ガウスタイプの50mmf1.4とこのレンズが復刻されました。ただし、当時のガラスとは異なる今のガラスであること、また、マルチコートを入れたことでオリジナルの描写とは異なっています。復刻版は発売当初はある程度売れたようですが、今では中古で見かけることが多いので人気に陰りが出ているようです。

その他

　ニコンのレンジファインダー用の3.5cmにはこのレンズの他にf2.5とf3.5があります。当時の3.5cmの中でどれか1本だけ選ぶのなら本レンズかと思います。
　f1.8と明るいレンズなのですが、思いの外軽くてコンパクトなため取り回しがいいです。
　ただし、f1.8の明るさを得るために結構無理をしているようで、f11くらいから描写が少し破綻し始めます。当時のニコンのガラス、設計を持ってしてもf2を切るためには相当無理をしたようです。それでもいいレンズにはかわりがありません。

作例

参考

• 『クラシックカメラmini book 使うニッコールレンズ』.株式会社双葉社.2002年11月.9p
• 『ニッコール千夜一夜物語』,株式会社朝日ソノラマ,2005年9月,p22～29
• 『世界のライカレンズ　part2』,株式会社写真工業出版社,2002年5月,70~71ページ

参考価格

アクセサリー・消耗品等

フィルター

その他