フィルムのなかでモノクロネガフィルムが最もラティチュードが広く、また他のフィルムより使用期限が長い傾向にあります。自家現像や引き伸ばしが比較的に容易にできるので、撮影から作品作りまで一貫して行うことで自分好みの作品を作り易いです。やり込み要素が好きな人は長期に渡って楽しめると思います。
モノクロ
コダック
富士フィルムやイルフォードより黒がきつくなく、諧調が出しやすいように思います。安定性が高く、概ね表示された感度のとおり撮影できます。銀の含有量が多いため現像液がヘタるのが比較的早いです。
2021年の1月に値上げになりました。フィルムの高騰が尋常ではなくなってきています。取り合えず海外輸入品と思われる10本入りを購入していますが、2022年に海外でも値上げすると発表しているようなので今後ますます厳しい状況になりそうです。
T-MAX100(T粒子)
超超微粒子の感度100です。諧調を優先するのであればTRI-X400の方がいいと思います。今のところamazonの10本セットだと1本1,000円切ってます。
T-MAX400( T粒子 )
超超微粒子の感度400です。諧調を優先するのであればTRI-X400の方がいいと思います。 室内での撮影などある程度暗所でも撮影する場合はISO400の方が使い易いです。値段的にここぞという時に使用しています。
T-MAX3200
TRI-X400(旧乳化剤タイプ )
旧乳化剤の感度400です。諧調を優先するならばこちらの方がいいと思います。 まだamazonなら10本セットで購入すれば1本あたり1,000円程度です。
イルフォード
黒が割と強くでるように感じます。モノクロのラインナップは一番充実していると思います。撮影状況に応じて使い分けがし易いです。コダックが値上げしたため、イルフォードの方がお手頃に感じます。
delta100( T粒子 )
delta400( T粒子 )
delta3200( T粒子 )
PANF PLUS(ISO50,旧乳化剤)
FP4 PLUS (ISO125,旧乳化剤)
HP5 PLUS (ISO400,旧乳化剤)
富士フィルム
以前はイルフォードとコダックの中間のような黒の濃さでした。値段も安価であったため多用していましたが、Ⅱになると黒が比較的に強くなり、値段も上昇しました。なお、D76現像液との相性が良くないようです。
ネオパン 100 ACROSⅡ( T粒子 )
ORIENTAL
中身はケントメアと同じではないかと言われています。多用できる値段のフィルムはこれくらいしか残っていないので、頑張ってもらいたいです。
New Seagull 100 モノクロフィルム (旧乳化剤タイプ )
New Seagull 400 モノクロフィルム (旧乳化剤タイプ )
Agfa
その他
カラー
ネガフィルムは、ポジフィルム(リバーサルフィルム)の欠点を改良する目的で開発されました。色情報などを反転し圧縮して保存するため、広いラティチュードを持っています。フィルムにもよりますが露出を2~3段外しても、引き伸ばし段階で何とかできるフィルムが多いです。情報量が豊富なため軟調に仕上がることが多いです。
コダック
PROFESSIONAL EKTAR 100
発色が好みのためよく使用していました。値上げの結果1本2,000円を超えているため今後は購入が難しいです。アマゾンの5本セットであれば多少は安くなるので必要があればそちらを購入する予定です。
PROFESSIONAL PORTRA
富士フィルム
安くてすぐ手に入ったので使用していましたが、大幅に値上がりしたため使い辛くなりました。
もうありませんが、以前は格安で売られていたSUPERIA X-TRA400の3本パックをよく使用しました。こちらはあまり使用したことがありません。
リバーサル
以前は現像すればプリントの状態がすぐ確認できたため商業撮影によく使用されていました。
ラティチュードが狭いため暗室作業でどうこうできる融通性はないです。印画紙に出力する際にフィルムの状態と殆ど同じ状態でしか引き伸ばすことができないため、暗室作業で手が入るのを嫌うプロやハイアマチュアが使用することが多いです。
ラティチュードが狭いため一般的には硬調に仕上がります。
現在では、ダイレクトプリントできる印画紙が無く、印画紙への出力はスキャナーで読み取って引き伸ばすことになるので劣化が避けられません。作品のためにリバーサルフィルムで撮影するメリットは殆どなさそうです。映写機での投影や独特の発色が必要な時に使用するくらいだと思います。現像処理の値段が2021年に値上げされました。
リバーサルフィルムは他のフィルムに比べて使用可能な期限が短いです。記載された使用期限を超えるとすぐ劣化するので注意が必要です。
コダック
まさかの復活を果たしたました。
富士フィルム
リバーサル用のダイレクトプリント用印画紙が廃止されたためダイレクトプリントが出来なくなりました。2020年4月には現像料が値上げされ、アメリカでベルビア100が有害物質規制法のため廃止となるようです。日本でも廃止になるかもしれません。