レンズ構成 | 4群8枚 |
絞り | f4~16 |
フィルター径 | 52mm |
フード | HK-6 |
マウント | Fマウント |
備考 | ミラーアップ、距離計非連動 |
- 専門店にて整備、調整済のレンズを使用しています。
- 掲載の操作方法はあくまで参考です。詳しい操作方法や注意点ついては、必ず購入した店に確認して下さい。
取り付け方
Fの一桁機にしか取り付けできません。(切り欠きがないと付きません)①取り付けに際して予めミラーを上げておく必要があります。②後ろ玉が接触しないように本体に差し込んで行き、溝とでっぱりが、(本体白印とレンズ黒印)が合うようにして接合します。③本体側のリングを回して、カチッと音がするところまで回して固定します。③広角レンズのため距離は目測で合わせますが、画角の確認のために別途21mmの外付けファインダーを取り付けた方がいいと思います。そのために眼カプラーを巻き上げクランクの上に取り付けます。
純正ファインダーは正直見ずらいので、ライカのスーパーアンギュロン21mmF4のファインダーを持っていればそれを、コシナかリコーGR用の21mmファインダー、コンタックス用などを別途用意して取り付けた方が使い易いかと思います。レンズ本体は取り外しが面倒なので、私はF2に取り付けたままにしています。
雑記
レンズ構成
4群8枚の対称型です。ビオゴン(5群8枚)やスーパーアンギュロン(4群9枚又は4群8枚)と同じです。
描写
写りは当時のニコンらしく、抜けが良く、線が太く、重厚感がある写りです。スーパーアンギュロンのように諧調が豊富で、線が細く全体的に華やかな感じの写りとは違った感じです。また、ビオゴンやスーパーアンギュロンよりも後発のためかそれらにあった問題点をある程度改善しているかのように感じます。
よくヨーロッパレンズ(ライカやツァイス等)が油絵ならば、ニコンは水墨画のような描写をすると聞きますが、本レンズの描写は確かにと思わせる描写をします。
その他
当時の価格を今の価格に換算すると60万前後の値段だったようで、趣味で購入するような人はあまりいなかったようです。主な購入者は報道や写真家などのこの画角が必要な人が購入したようです。この個体もプロの予備機材だったもので、今後は必要なさそうとのことで手放したようです。
室内全体を撮影する場合や、歪んだら困る風景(真っ直ぐ立ったものがある)を撮影するのに使用されたようです。
被写界深度が深いのでスナップを撮影するにも使い易いです。日本家屋や庭園なんかも合うような気がします。また、廃墟や路地裏などの撮影にもよさそうです。
製造コストがかかる構造のようで、以降同系統のレンズの販売はないです。
このレンズにはSマウントも存在していますが、数が少ないらしく高価です。Fマウント用のレンズは割と中古で見かけますが状態が心配です。整備したところからは調整が大変なレンズとのことなので、ものによっては調整不能になることもあるようです。プロが使用していた個体は、酷使されているものが多いので、購入の際は光学測定や調整がされているかきちんと確認した方がいいと思います。歪みの少ない写りをするレンズだからこそ、レンズ自体が歪んでいる場合はより歪みが目立つことになります。
作例
参考
- 『クラシックカメラmini book 使うニッコールレンズ』.株式会社双葉社.2002年11月.19p
- 第一夜 NIKKOR-O 2.1cm F4
参考価格
アクセサリー・消耗品等
フィルター
Y2<YA2<R1の順に効果が強くなります。通常はY2しか使用しません。po0は人物撮影に使用します。
ファインダー
ライカのスーパーアンギュロンを所持又は購入予定でSBKOOを持っていないならそちらを買ったほうがいいと思います。リコーの21mmファインダーを使用しているのですが、僅かに右にはみ出すので、カメラによってはシャッタスピードのダイヤルに干渉して使い難い時があります。