レンズ構成 | 3群7枚 |
絞り | f2~16 |
フィルター径 | 40.5mm |
フード | 不明 |
マウント | Cマウント |
- 専門店にて整備、調整済のレンズを使用しています。
- 掲載の操作方法はあくまで参考です。詳しい操作方法や注意点ついては、必ず購入した店に確認して下さい。
雑記
レンズ構成
3群6枚ゾナー型。先に50mmf2が販売されていましたが、それを超える明るいレンズとして50mmf1.5が開発されました。
f1.5の明るいレンズでは、ゾナーの性能が圧倒的だったので高性能レンズの代名詞でした。ガラスの質が良いことと、貼り合わせの技術が必要なことから、ガラスの質が下がってもコーティングでカバーでき、生産性に優れ、大口径化し易いガウス型が主流になることで余り見ることがなくなりました。また、ミラーに干渉し易いのも原因のようです。
ニコンはゾナー型を採用し、キャノンはセレナーの段階でガウス型を採用しましたが、コーティングが進化しガラスの質が低下して、一眼レフが主流になり、より大口径化し易いことで主流がゾナー型からガウス型にシフトしたように両者の関係が逆転したのは面白いなと思います。
描写
当時f1.5の明るさのレンズでは性能がずば抜けていました。ライツのズマリットやズミルックスは同傾向の描写でゾナーの方が優秀だったので、明るいレンズ(ハイスピードレンズ)が必要な人はゾナーを使用する人が多かったようです。フォクトレンダーのノクトンは異なった描写の傾向でしたが、フィルムの方の性能限界で駄目なレンズだと言われていたので(実際は優れた描写性能でした)、ツァイスのゾナーの独り勝ち状態でした。
f11以上に絞り込むと諧調などがガクンと落ちる傾向にあるようです。また、絞り込ほど焦点が奥に移動する傾向があります。
戦前(コーティングなし、あり)、戦中、戦後について
戦前のコーティング無しがあります。当初は絞りがf8までしかなかったようですが、f11、f16と増えて行きます。また、戦前のレンズにTコートを蒸着させたレンズも存在しています。どうやらTコート付きで販売された時に以前のレンズを入れ替えるためのレンズセットのみの販売もあったようです。鏡胴がニッケルのもあります。レンズのガラスに含有されているランタン成分は戦前の方が多いと言われています。
戦中は製造されていないので、戦中とされているものは戦前のレンズを戦中に組み上げたもののようです。戦後はTコートありで、西ドイツ製と東ドイツ製がそれぞれあり絞りもf22増えて行きます。
戦前~戦後まででガラスの質が変わり、コーティングの有無があるので、年代によって描写がそれなりに違うようです。
その他
ライカのズミルックスに比べると安価に手に入りますが、傾向は同じで、描写に勝るのでお買い得なレンズだと思います。
ニコンはこれを真似してニッコールSC50mmf1.4作成し、f1.5を超えるハイスピードレンズとして発売したため(実際はf1.5と大差ない)、ゾナーを開発者したベルテレ氏は日本嫌いで有名でした。