セレナー50mmF1.9(Lマウント)

• 専門店にて整備、調整済のレンズを使用しています。
• 掲載の操作方法はあくまで参考です。詳しい操作方法や注意点ついては、必ず購入した店に確認して下さい。

雑記

レンズ構成に関して

　4群6枚のゾナー型のレンズ構成です。
　セレナーを発売する以前はニコンからレンズの供給を受けていました。「明るい暗箱」などによればニコンがキャノンにレンズを供給するよりも自社供給を優先したせいで仲違することになり、以降はキャノンがレンズを自社開発・販売するようになったと書かれています。しかし、仲違い以前から開発自体は進めていただろうし、裏を返せばニコンに供給を受けなくても自社で開発したセレナーであれば十分ニコンに対してやっていけると、当時のキャノンが判断するだけのなにかがこのレンズにはあったのではないかと思います。

描写に関して

　解像力や抜け優先の設計ではなく、諧調や立体感などとバランスと取った描写のように思います。どちらかと言えば、ニコン系の描写ではなく、ドイツ系のレンズの写りに近い気がします。今のコシナのフォクトレンダーシリーズのヘリアーなどと似ている気がします。合わない人もいるでしょうが、この系統の描写が好きな人は好きになるかと思います。

その他

　f2、f1.9、f1.8、f1.5と次々に発売されたようですが、f2～f1.8まではそこまで写りに差がなかったようです。
　キャノン名になったときはセレナーとは違う方向性にシフトしているので、この系統の描写が楽しめるのはセレナー名のレンズだけだと思います。
　神話を築いたニコンに比べて人気がないのか、割と安い値段で販売されていることが多いですが、写りは好きな人は好きな描写なので、合うならお買い得なレンズだと思います。

作例

参考

• 『世界のライカレンズ　Part2』,株式会社写真工業出版社,2002年5月,56~57ページ

アクセサリー・消耗品等

フィルター

　

フード

キャップ

その他