レンズ構成 | 5群7枚 |
絞り | f1.5~16 |
フィルター径 | 前期47mmかぶせ 後期49mm外ネジ |
フード | 前期47mmかぶせ 後期49mm外ネジ |
マウント | プロミネントマウント |
- 専門店にて整備、調整済のレンズを使用しています。
- 掲載の操作方法はあくまで参考です。詳しい操作方法や注意点ついては、必ず購入した店に確認して下さい。
雑記
レンズ構成
変形ガウスタイプと言われるレンズ構成です。第2群を分離して空気レンズとしているようです。ライカのズミクロンよりも先に採用したようですがあちらが有名過ぎてこちらはあまり話題にならなかったようです。
描写
豊かな諧調と連続した緩やかなぼけ方をします。不思議なくらい立体感があるように感じます。他のレンズではあまり見ないような写り方だと思います。
販売されていた当時の評価では、ツァイスのゾナー50mmf1.5>ライカのズミルックス50mmf1.4>フォクトレンダーのノクトン50mmf1.5の順で、しっかり写らないレンズだと言われていました。売れなかったのでライカマウントに改造したり、値引き(元が高いので値引きされても高価格でしたが)をしたりして販売したようですが、それでもそこまで売れなかったようです。
当時の評価は、フィルムや印画紙などの性能がレンズ性能に追いついていなかったのが原因のようです。後にライカマウントで購入した人たちの間で、今の感材を使用したら細部も粘ってよく描写できてるし、独特の諧調や立体感の豊かさは素晴らしいじゃないかということで評価が段々変わったようです。
なお、プロミネント用とは別に6群8枚のレクタフレックス用のノクトンもありますが、無理に1眼レフ仕様にしているのでプロミネント用よりは良くないと聞きます。数が少ないので高価ですが一種のコレクターズアイテムのようなので、撮影に使用する人はプロミネント用を購入した方がよさそうです。
その他
前枠はウルトロンと互換性があるので交換ができるようです。
今でこそ高評価を得ていますが、メーカーはすでになく、上記のように売れなかったのでツァイスやライカに比べて残っている数が少ないようです。また、状態が悪いレンズも多いようで、バルサムが切れているレンズを多く見かけます。
ライカマウント用は60万以上ととても高価なので、狙うならプロミネントマウント用のレンズだと思いますが、プロミネントボディはお世辞にも使い易いとは言えないです。プロミネントのボディは2眼レフの機構を頑張ってレンジファインダーに押し込んだような作りのため、オーバーホールができるところが限られています。
ライカ用を購入できるだけの資力があるか、整備されたプロミネントボディを手に入れることができる人でないと手がだせないように思います。
以前プロミネントマウントのレンズ用に、コシナがニコンのSマウント用とコンタックスのCマウント用のマウントアダプターを作成して販売したことがあったので、もう一度販売してくれればと思っています。
作例
参考
- 『世界のライカレンズ Part2』,株式会社写真工業出版社,2002年5月,152~153ページ
- 『クラシックカメラ専科No.17フォクトレンダーすべて』株式会社写真工業出版社,1991年4月
参考価格
フィルター等
フィルター
前期は47mm、後期は49mmのかぶせを使用します。フードとフィルターは前期と後期に互換性がないので、前期同士、後期同士の組み合わせで取り付ける必要があります。
フード
専用フードです。前期と後期で仕様が異なります。作りは後期の方がいいです。