レンズ構成 | 6群8枚 |
絞り | f1.4~16 |
フィルター径 | 43mm |
フード | 専用 |
マウント | Mマウント |
備考 | フード別売り |
- 撮影に使用しているのは旧モデルです。光学設計などに変更があるかもしれません。
- 新品で購入したレンズを使用しています。
雑記
レンズ構成
所謂ダブルガウス型と言われる対称形のレンズ構成です。歪曲収差が少ないとされるレンズ構成です。異常部分分散レンズを1枚使用しています。
コーティングはSC(シングルコート)とMC(マルチコート)から選べます。昔風のコントラスト高めでない写りがいいのならばSC、忠実な色再現ならMCがいいようです。ただ、SCだとMCに比べて光に気を遣う必要があり、またカラー写真なら色の発色はMCの方が見やすくなるので、こだわりがなければMCを選んだ方が無難だと思います。
購入する際も、いくらクラシカル風なレンズだとしても、流石にSCはやり過ぎなように感じると言われたのでMCの方を選びました。
描写
オリジナルのノクトンは50mmしかないので、コシナが光学系や写りを似せて作成したレンズだと思われます。ただ正直あまり描写が似ているようには感じません。レンズ自体の性能は申し分なく、解像力は現代レンズらしく良く、諧調も悪くはないです。完全なデジタル用の設計ではなく、フィルムでもある程度使えるように設計されているように感じます。
癖玉との評価もあるようで、開放近辺だと柔らかく、滲むようなフレアが出ると言われています。
その他
鏡胴は金属製で工作制度が高く高級感があります。また、レンズの絞りの枚数も多く(このレンズは10枚)綺麗な光芒が期待できます。MF(マニュアルフォーカス)前提で製作されているので、AFレンズのようなすかすかのヘリコイドではなく程よい重さで合わせやすいです。クラシックレンズが好きな人も満足できる丁寧な作りだと思います。
昔とは異なり、フィルムカメラを始めたばかりの人でもライカ(フィルム用)を購入して使用することがあるかと思いますが、中古で整備が怪しいライカの純正レンズを使用して変な癖がつくよりも、新品でコシナのレンズ群のどれかを購入して練習した方が上達が早いのではないかと思います。
修理や調整に関してもコシナは現在も生産しているメーカーなので依頼をし易いですし、修理対応を調べてみても対応がよかったという意見が多いですので、アフターケアも安心できます。私も修理に出したことがありますが、対応もよく、料金も思ったより安かった覚えがあります。
クラシックレンズだと考えると描写は現代寄りの解像度優先のように感じますが、諧調も悪くはないですしフィルムでの撮影でも特に問題は感じませんでした。値段も手ごろですし、作りもよく使っていて楽しいレンズだ思います。
コシナはある程度の本数が売れると廃盤になったり、モデル変更になることが多いので、欲しいと思ったら購入しておいた方が無難だと思います。
作例
参考
- コシナの製品紹介のページ
- 『世界のライカレンズpart4』,株式会社写真工業出版社,2008年12月,72~73ページ